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2000年からの20年間でマラソンの世界地図はどう変化したか?

2020年も残りわずかとなってきました(あと10日ほど)。年賀状の準備をそろそろ始めようかなといったところです。2000年代に入ってからもう20年も経ったのかと思うと時の流れの速さを感じずにはいられませんが、この20年間でマラソンの世界も随分と変化したものです。
そこで、2000年当時と現在でマラソントップランクの占める国別の割合はどのように変化したかを調べてみました(ソースはhttps://www.worldathletics.org/
■男子
◆2000年のマラソンランキング国別人数
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2000年当時でもアフリカ勢が強いというのは一般的に世間の共通認識だったと思います。シドニーオリンピックが開催された年で男子のマラソンでは、1位~3位までは、エチオピアケニアエチオピアとアフリカ勢が表彰台を独占しています。
2000年のマラソンランキングトップ100を調べてみました。ケニアが最多で38%(38人)、次いで日本が大健闘の13人。藤田(敦史)選手や犬伏選手がそれぞれ2位、14位にランクインしています。また、イタリア、スペイン、フランスが6人、5人、5人と一定数いるのも興味深いです。ヨーロッパでは、陸上競技が人気なので盛り上がっていたでしょうね。
2019年の同じデータを見てみました。本当は2020年と比較しようと思ったけど、2020年は新型コロナウィルスの影響で大会自体が激減していたので、適切ではないと考えて2019年のデータにしました。
◆2019年のマラソンランキング国別人数f:id:carthat:20201218170145p:plain

いや、何となく予想はしていましたが、アフリカ各国が圧倒的な強さを誇りました。2000年と比べてマラソン大国1位の座はケニアで揺るぎないのですが、エチオピアが大躍進してきてケニアに迫る勢いです。また、1%以下はその他に分類しましたが、そうなると欧米・アジアがほぼ消滅してバーレーン1カ国となりました(バーレーンの選手も元々はエチオピア出身で国籍変更しています)。
もしかしたら、近年長距離種目で活躍しているアメリカなんか期待できるかな思いましたが、ランクインは一人でした。日本も一人です。
 観戦する側としては、様々な国の選手が活躍するほうが面白いため、今後、アジア・欧米が力をつけてくるか期待したいです。また、アフリカ各国の中でもエチオピアケニアに追いつくのか?ウガンダなどの新興国が割合を伸ばしてくるのか楽しみです。
■女子
◆2000年のマラソンランキング国別人数

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男子とは異なり2000年の日本女子マラソンは世界トップレベルだったことが分かります。ランキングのうち、25%を日本が占めていて、ケニアの14%を大きく引き離しています。また、男子との違いはアフリカ勢よりもむしろ、アジア・欧米のほうが割合としては多いこと。シドニー五輪でも1位日本(高橋尚子)、2位ルーマニアリディア・シモン)、3位ケニアキャサリン・ヌデレバ)とその結果に現れています。この頃は国際大会でも日本勢の活躍が必ずありましたね。
◆2019年のマラソンランキング国別人数

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約20年の時を経て2019年のランキングを調べてみました。結果は男子と同様にエチオピアが大きくランキング選手を増やしていて日本、ケニアを抜いて47%と1位になりました。日本はケニアにも抜かれて3位となりましたが、このアフリカ全盛の時代において3位でいるもとも凄いことでしょう。実際に日本では、女子選手のほうが男子選手よりもマラソンに専念している選手が多い印象はあります。男子は駅伝との兼ね合いなど難しい部分もあるかもしれません。今後、ケニアエチオピア以外のアフリカ勢が台頭してくるのか?アジア・欧米勢が意地を見せるのか楽しみです。